ツール第20ステージ
2008/12/12
すべてが決まる第20ステージのTT。結局、エヴァンスはサストレからマイヨを奪うことをできなかった。これで、サストレの総合優勝が決定。ペレイロ、コンタドールに続いて、3人連続でスペイン人。
エヴァンスに何が足りなかったかというと、これはもうアシストに尽きる。エヴァンスの山岳アシストとして新たに加入したポポヴィッチは、ほとんど役に立たなかった。第16ステージでは、アシストを放棄して優勝を狙いにいくという、信じられないような背信行為。他のアシストはグルペット常連。結局、エヴァンスは例年通りの孤独な戦いを強いられることになった。これでCSCに勝てるわけがない。
一方、CSCは終始圧倒的なチーム力を見せつけた。鬼神のような力でプロトンを崩壊させるカンチェッラーラ、無尽蔵のスタミナでオールマイティに動くオグレディ、山岳でクレバーなチェックをかける若武者アンディ・シュレック、マイヨのプレッシャーに潰れることのなかったフランク・シュレック。それぞれが自分の持ち味を十分に出しながら、常に一丸となって作戦遂行する姿は実に感動的だった。特に山岳で鬼牽きするTTスペシャリスト、カンチェッラーラの姿には鳥肌が立つほど。
今年もドーピング問題に揺れたツールであったが、CSCの活躍で素晴しい大会になった。よかったよかった。あと、ゲロルシュタイナーの活躍、特にシューマッハーがツールに華を添えたと思う。メインスポンサー離脱というチームの危機を救う為の、決死の逃げの連続。必ず報われるはずだ。
ついでに、逃げまくったシャヴァネルが1勝できてよかった。
ということで、明日は大団円。ああ、今年もツールが終わる。