崖の上のポニョ
2014/11/25
娘と約束していた宮崎駿の「崖の上のポニョ」を観に、ボロくてクサい「フジサワ中央」へ。
余裕を持って30分前に行ったが、すでに30人ほど並んでいた。フジサワ中央にこれほど人が集まるとは、さすがジブリ作品。ほとんどが親子づれ。
イチオウ感想も書いておくと、絵もお話も素晴しかった。ストーリーは非常にシンプルで、セリフも必要最小限。その分細やかな演出や、脅威的なアニメーションが光った。クライマックを中盤に持って来て、ラストのイニシエーション->大団円をあっさりとツール・ド・フランスの最終ステージのようにセレモニー的に持ってきたのも良かった。めちゃくちゃ異様でグロいハードコア話なのに、子供をスタッフロールまで引き付け続けるのはスゴイと思う。
娘に感想を聞くと「すごいおもしろかった」ということだが、「どんなとこが」とか「ストーリーをかいつまんで説明しろや」という問いには一切答えられず。まあこれはそうであろう。大人には分かりやすい通俗的なメタファー(トンネルやら月の引力やら)が随所に散りばめられているが、言葉による説明はほとんどないので子供にはシーンの繋がりが分からないと思われる。
ここまでミニマルでグロテスクでハードコアな話を、ポップでハッピーな作品に仕立てるとは、素晴しい仕事だ。
あと、オープニングでテーマソングにあわせて娘が「ポーニョポーニョポニョ」と歌い出すと、隣に座っていたオバさんが「ちょっと!静かにしなさいよね」とブチ切れたのにはびっくりした。いちおう謝ったが、これは子供が子供映画を楽しむ方法としてはまったく正しいだろう。俺でさえ小声で歌ってたのに。つーかもしかしたら、間接的に俺に注意したのか。