エレキ倶楽部『さよらなら20世紀』 天王寺のあめゆ
2008/12/12
前回からの続き。
直球勝負の電波ソング「天王寺のあめゆ」。個人的にはこの曲がアルバムのベストだと信じている。
「天王寺のあめゆ」
ウメガー:Voice
ピロシキ、ケンターラ、ノボルザーク:Backing Vocals
シカソ:Keyboads & Programming
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この曲のピアノとヴィオラについて、「適当に弾いてるだけだろ?」とか心ないことを言う人がいて大変ショックだったのですが、もちろんそんなことはありません。すべての音を譜面に書いての演奏です。もともとはウメガー氏の歌というか語りのみだったのですが、それを録音している時には既に曲は私の頭の中ですでに完成していました。まあ聴きようによっては、サスペンスドラマの安っぽい劇伴みたいですけどね。
午後になって熱出てきたんやけども
フーフーフー言うて帰りついたのは午後3時の
壁が白くて大きいもんの大きいと小ちゃあい
思いきり小ちゃいもんがワーワー言うてるのが怖い
手をとどけばとどくはずのカレンダーがとどかないのも怖い
パラボラアンテナパラボラアンテナ あめゆくれ あめゆ
何やこれ何やこれ こうやって熱いあめゆを飲んで
今ちょっと熱が冷めてきたら 冷しあめ
あめゆ あめゆ
団子も食べたから今日はあめゆ
あめゆ あめゆう あめいゆ
がんばれ 今から立ち上がれ
うどんを売るんだあ がんばろう粉塗れだぞ
でも天王寺のあめゆ あめゆ
塵も積ればあめゆ あめゆ
ジー 虫が鳴く
幼少の頃高熱を出した時に見た幻覚体験がベースになっていると思われますが、実はその昔の幻覚を思い出してるオッサンは今現在狂ってる、というメタ狂気。冒頭の幻覚の描写などは、筒井康隆の「となりの行列なんじゃいな」等の基地外ものを彷彿させるナイスな出来。何度も書くが、これぜんぶ即興で歌ってるんですぜ。「あめゆ->あめゆう->あめいゆ」と謎の変化を遂げていくコーラス部分なんかは、ぞぞっと鳥肌が立つ凄みを感じる。最後の「ジー 虫が鳴く」の余韻も秀逸。
次はグラフィックデザイナーのぼやき、「スペースブルース」。