大日本人だよ
関西人の義務感から、松本人志監督「大日本人」を観てきた。フジサワ中央の18時40分の回(1,700円が1,000円に割引き)。客入りは2割程度。ビックリするくらいのガラガラっぷり。
客の反応から書く。笑いはかなり少なかった。僕の前の席にいたカップルの男の方は逐一笑っていたが、それ以外の客はほとんど無反応。板尾と藤原とのカラミ、ラストの宮迫と宮川大輔のカラミ。そういうかなり分かり易いシーンでのみ笑いがおきていた。私の隣に座った妻(関西人)はただの一度もクスりともしない。
とはいえ、監督が意図した笑いはそんなに難しいものではない。「頭頭」他、松本の他の作品と比べれば分かり易いネタがほとんどだったと思う。これでこの反応ということは、もしかしたら単純にスベりまくってるのかもしれない。あるいは、前半のインタビューシーンが長回しすぎて、笑いの反射神経が殺されてしまってるのかも。いずれにせよ、松本人志が映画を撮る目的は、北野武とは違って「笑い」であるはず。その意味ではもしかしたら失敗作なのかもしれない。
私はというとあまり声をあげて笑いはしなかった。だがかなり楽しめた。松本人志の集大成って感じで、ファンとして感慨深いものも感じた。カンヌに出品され、そこそこの評価を受けるのもの当然だろう。斬新なアイデアを幾つも盛り込みながら、初監督とは思えぬほどの完成度を持つ作品だ。
CGになった松ちゃんの演技(顔のみ)が下手クソすぎる。テイ・トウワの音楽が最悪。ちょっと大きな瑕も散見される。だが、鬼気迫るほどの一貫したリアリズムの追求と、それを叩き壊しながら新たなリアリズムを構築する見事なオチのつけ方。見事と言う他ない。
あと、映画には関係ないけど、長髪の松ちゃんは中島らもにそっくり。ちょっと泣きそうになるくらいに。